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伝統栽培

竹は伸びすぎNG!職人技の芯どめとは?【京たけのこ伝統栽培】

親竹の育成

タケノコといえば「掘る」イメージをお持ちの方がほとんどだと思いますが、

「掘らないタケノコ」存在することをご存知ですか?

ご存知のようにタケノコは竹の子供で、竹がなければ育つことはありません。

そして、竹にも寿命があります。

10年以上の竹になると、良いタケノコを出す可能性は非常に低くなるものです。

つまり、竹林も定期的に竹の入れ替えをしなければなりません。

この時に残されるタケノコが親竹となるのです。

また、竹が成長してタケノコを生やすには2年かかります。

つまり、2018年に親竹となった竹は2020年以降にタケノコを生やし始めるのです。

だからこそ、竹林を管理する職人は将来を見据え計画的に親竹の選定を行います。

 

タケノコ職人の技「芯どめ」とは?

良い親竹の条件がわかりますか?

「太くてがっしりしている」とか「ぐんぐん成長している」などが挙げられそうですね。

しかし、成長に関してはそうとは限らない一面があります。

基本的にタケノコ栽培用の竹は、

あまり背が高くなることを良しとはしません。

なぜなら、風の影響を受けやすくなり折れてしまう可能性が高くなるからです。

また、タケノコの成長には適度な太陽光が必要ですから、

あまりに竹が高く伸びすぎると太陽光を遮ってしまうのです。

そのため、一定の高さまで成長した竹は途中で成長を止めてしまいます。

これが「芯どめ」と言われる職人技です。

芯どめはだいたい5月中旬から6月中旬にかけて行われます。

具体的には、竹を持ち揺らすことで先端部分を折ってしまいます。

以下の写真は、実際に揺らしているところですが、

動きが激しくてぶれちゃってますね(笑)

※詳細はページ下部の動画をご覧ください。

 

この時の目安となるのが、

芯どめ後に竹に残る枝の本数が14本前後になることです。

つまり、それより上部の竹は折ってしまうということです。

まさに職人技ですね!!

 

芯どめは、あまりに力を入れすぎると折れすぎてしまう一方で、

力をかけなければ全く折れないという絶妙の力加減が必要です。

職人は竹の太さに合わせて、力を微調整します。

また、ご存知のように竹は非常に成長の早い作物ですから、

この芯どめの作業は非常に短期間で行われます。

数日で300本の芯どめを行うなんてことが普通だそうです。

伸びすぎた親竹を探すところから始まるため、

竹林一帯を歩き回り、見つけては芯どめをするの繰り返し。

背中や腰に相当の負担がかかるそうです。

まさに日本一のたけのこ名産地である京都西山の伝統の技と言えるでしょう!

 

肥えやりとは?

芯どめと同時期に行われる作業が「肥えやり」です。

肥えやりは言葉の通り、肥料を土に与える作業です。

たけのこ栽培で最も重要な要素は「土」です。

土の柔らかさや色・栄養などによりタケノコの見た目や味が大きく変化してしまいます。

そのため、肥えやりによって土に栄養を与えます。

この際使用する肥えは、

これまでの様々なテストを重ねてたどり着いた特別なブレンドをしたものです。

また、より土に栄養が入るよう、土の上から撒くのではなく、

竹林一面の土に穴をあけて、そこに肥えを入れます。

 

単純作業ですが、非常に体力が必要で時間のかかる作業です。

肥えやりを行う際に、同時に草引きや石拾いも行うため、

さらに時間が必要となります。

このような地味な作業の積み重ねが、

美味しい京たけのこに繋がっているのです。

 

「芯どめ」と「肥えやり」解説動画

 

 

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