Loading...
伝統栽培

【伝統栽培】タケノコ掘りに備えた「印付け」

【3月4日に印付けを行いました】

印付けとは?

タケノコの注文が多くなるタイミングに備えて、予め地面の中にいるたけのこを見つけておき、印をつける作業。

そうすることで、注文に対して即座に対応が可能になります。

また、たけのこのシーズン中は印をつけなくても、地面の中にいるたけのこを見つけることが比較的容易になるため印付けは行いません。

印付けはシーズン最盛期の前だからこそ行う作業です。

 

行う時期は?

たけのこのシーズン最盛期は4月中旬です。春分の日を過ぎたあたりから続々とたけのこが顔を出し始めます。職人曰く、「最低気温が10度を超え始めるとたけのこは動き出す」だそうです。

しかし、12月末あたりからは少しずつ掘ることが可能になるため、早い場合は12月末ごろから印付けを行います。

この時期に印付けを行ったたけのこは1月末ごろに掘っています。

 

なぜ土の中のたけのこを探すのか?

タケノコ掘りと言えば、地面から顔を出したたけのこを掘るイメージを持っている方が多いですが、実はこれでは遅いのです。

たけのこは非常に繊細な作物で、太陽に当たりすぎると食べるには硬くなってしまったり、アクが強くなってしまいます。

また、たけのこの皮は黒いと思っていませんか?

実は土の中にあるたけのこの色は白いのです。

白いたけのこはエグ味が少なく、非常に柔らかくておいしいのです。

このように美味しいたけのこを手に入れるためには、地面にいる間にたけのこを掘らなければならないのです。

 

地面の中のたけのこをどう探すのか?

 

地面の中のたけのこを探すのは、職人技が必要です。

また、これは日頃から竹やぶを綺麗に維持しておかなければ非常に難しいことです。(※1年を通した竹やぶの管理方法は別記事であげさせていただきます。)

たけのこが地面の中で成長すると、下の写真のように地面に小さな亀裂が入り始めます。

これを広い竹やぶの中で探すのです。

土が乾燥することによるヒビにも見えなくもないですが、これがたけのこが作り出すひび割れです。

もちろん最終的には掘ってみないとわからない事ですが、むやみやたらに中にたけのこがあるか確認してしまうと、

不必要に日光や空気に触れてしまうため味が落ちてしまいます

そのため職人はこのひび割れが「たけのこによるものなのか」それとも「別の理由のものなのか」をこれまでの経験から判断することができるのです。

 

どのように印をつけるのか?

印付けは以下の写真のように行います。

この写真では3本の棒がたっていますが、この下にたけのこがいます。

この日は約1時間半で50本近くの印をつけることができました。

一つの目安として、一反(いったん)で50本ほどたけのこがあれば良いそうです。

よく見ると赤い棒がたくさん立っているのがお分かりになるはずです。

このような作業を最盛期までは定期的に行っているのです。

また、ひび割れに印をつける理由は他にもあります。

「太陽」と「雨」はたけのこの成長には必要不可欠です。

作物の成長には日光が必要なことは誰でもご存知だと思いますが、雨が降らなければ土が硬くなってしまい、たけのこが真っ直ぐ育たなくなります。また、土が乾燥すればするほどひび割れが増えたり、掘る際にサラサラの土は障害になります。

このように雨は非常に重要なのです。

しかし、その一方で雨はタケノコを見つけるヒントとなる地面のひび割れを消してしまいます

そのためタケノコ掘りの職人は常に天気をチェックしながら、いつ印を付けにいくのかを決めているのです。

(むやみやたらに竹やぶにいくと地面が硬くなりたけのこに良くないので決め打ちで行きます。)

だからこそ、このように印付けを行うことで、たけのこを見失わずスムーズにタケノコ掘りを行うことができるのです。

 

印付け動画はコチラ

実際に印付けを行っている動画です。

 

以上、「印付け」の作業工程の紹介です。

 

 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

【たけのこの事なら京たけのこ屋のたけのこ総合メディア】

たけのこを使ったレシピやおすすめ商品などを紹介!

運営:京たけのこ伝統栽培を守る会

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★