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伝統栽培

成長した竹を伐採!?なぜ???【京たけのこ伝統栽培】

たけのこ掘りは竹やぶの管理が非常に大切だとご存知でしょうか?

竹やぶに勝手に生えてくるたけのこを掘っているだけでは、

美味しいたけのこにはなりません。

だからこそ、たけのこ農家の方々は365日竹やぶの世話を怠ることはありません。

今回はその中でも、

たけのこシーズンが終わり8月に行う「竹切り」についてご紹介をさせていただきます。

 

竹の寿命って何歳?

たけのこを生む竹を親竹と呼びます。

親竹には寿命があり、だいたい8年〜9年と言われています。

つまり、その寿命に合わせ新たな親竹をたてる必要があるのです。

(親竹についての詳細はコチラ

ここでさらに厄介な竹の性質があります。

親竹は、子供であるたけのこを生むのに2年はかかるという事です。

例えば、

2018年に立てた親竹は2020年にならないとたけのこを作りません。

つまり、最低でも2年先までは見据えた上で、

寿命の竹の近くに親竹を立てなければならないため、

全ての竹に立てた年数を表す数字が書かれています。

(下写真の真ん中の竹に「8」の数字)

 

また、たけのこには豊作年、不作年があります。

これは1年周期で変わり、今年が豊作年であれば来年は不作年です。

親竹をたてる際は、これも考慮した上で行う必要があります。

豊作年ばかりに親竹を立てていれば、不作年との格差は開く一方です。

そのため、不作年にも数が少ない中親竹を選別していかなければならないです。

 

自然災害が最大の敵

このようにたけのこ農家の方々は緻密な竹やぶ管理を行なっていますが、

1番の敵は自然災害です。

2018年は異常気象が多く、台風や大雨が続き、

日本一のたけのこ名産地である京都西山にも多くの災害がありました。

 

●暴風により曲がってしまった竹

 

●台風により地面ごと浮いてしまった竹やぶ

 

 

親竹の育成には最低でも2年はかかってしまうため、

このような状況になってしまえば、

今年だけではなく来年以降にも大きな影響が出てしまうのです。

特に立てたばかりの親竹ほど十分地下茎が成長しておらず、

根も浅く風の影響を受けやすいため、曲がったり折れたりしてしまいます。

※放置竹林のように密集した竹やぶは竹同士が助け合うため風の影響が少ないですが、

世話している竹やぶほど竹一本一本が独立して立っているため影響をモロに受けてしまいます。

 

真夏の暑さの中、竹を切って運ぶ職人

竹は非常に根が多く、

根元から引き抜くにはショベルカーなどを使わなければ行うことはできませんが、

そもそも根元から引き抜く際には他の竹の地下茎を傷つけてしまう可能性が高く行うことができません。

そのため、基本的には寿命の竹は切ってしまいます。

その際、できる限り低い位置でカットすることが重要です。

そうすることで他の竹の育成に邪魔になることを防ぎます。

(詳細は別記事で紹介)

 

切った竹は運搬する際に邪魔になるためその場で枝を払います。

さらに払った枝は1ヶ月ほど置いておき、

付いている笹を乾燥させ、落としやすくします。

落ちた笹は肥料として竹やぶで再利用されます。

 

枝払いを行なった竹はいよいよ運搬です。

運搬方法はいたってシンプルで、担いで運びます。

(持たしてもらいましたがめちゃくちゃ重かったです!!!笑)

 

 

このような作業が真夏の竹やぶの中で行われています。

硬い竹を切るだけでも続けていると腰が痛くなるそうです。。。

竹やぶは平坦な道ではないですから、竹一本運ぶのも大変です。

 

このような職人の見えない努力が美味しい京たけのこに繋がっているのです。

 

「竹切り」の解説動画

 

 

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